News / Topics

最新情報

ウエアラブルの覇権は誰が握るのか?

今月、米アップルが腕統計型のウエアラブル端末「アップルウォッチ」の発売を来年に実施することを発表した。競合各社もアップルの動向には注目していたに違いないが、それ以上にアップルファンも待ちかねていたことだろう。しかし、どちらからの評価も芳しくないようで、競合企業側からは、製品のポジショニングに独自性がなく、脅威とはならないという声があがっている。一方、コアなアップルファンからもジョブスだったら・・・、と嘆きの声が止まらない。結局、今回のアップルウォッチでは、ウエアラブル市場の起爆剤となりうる新しい機能などはなかった。あとは、発売時までに隠し玉を出すような粋な演出にでも期待するしかないだろう。 ウエアラブル端末は生活の風景を変える程の影響力を発揮する可能性はあるだろうか? ポスト・スマホと言われてきたが、現在のところはスマホのアクセサリー的位置づけから脱却しきれない。ライフログを取りこみ、アプリを経由してスマホで管理することは、既に他のウエアラブル端末でも実現済みだ。今のウエアラブル端末はギアオタクと身体機能を測定するユーザー向けには良い商品だ。しかし、ギア好きが、明確な必要性があるユーザーでないかぎり、ウエアラブル端末を購入して身につける事は少ない。市場を拡大するためには、一般の利用者の生活において、生活上必須となる習慣をつくるか、格段に利便性が向上するようなベネフィットを提供しなくてはならない。 具体的には、身体測定系のライフログや位置情報であれば、行政、医療、介護、学校などでの利用を進める事が最も市場を拡大しやすい。この取組みを行政と企業の連携によって・・・・、等と考えていては実現は程遠い。大手企業の中で声が上がる新規事業開発も、本業の方が厳しい競争環境において守勢に立っている経営者が、リスクを伴うチャレンジを後押しする意志決定をすることは期待できない。特に資本と経営が分離している大企業では尚更難しい。そうであれば、期待するのはゼロからスタートアップだ。スタートアップの存在意義は「イノベーションを通じ、人々の生活と世の中を変える事」だ。そして、彼らの当面のゴールは「新しいビジネスモデルを開発し、短時間での成長とエクジットによって一獲千金を狙う」ことにある。ウエアラブル市場で言えば、身につけたり携帯する既存のモノの本質を変えて、ウエアラブル機器にしてしまうような技術やビジネスモデルを実現すれば、人々の生活と世の中を変えるインパクトを与えられる。即ち、IOT社会の実現に向けて大きな功績を残す者が、ウエアラブル市場の覇者となり、IOT社会のリーダー的存在になっていると考えられる。 市場の評価も様々だ、Google、Amazon、Apple、Alibaba、Softbank、あるいは新たな合従連衡による新組織等々。どの国のどんな組織が覇者となるのか、今後の動向から目を離せない。    
 

エレキング

                                                                     

Contact

お問い合わせ

PMIコンサルティングでは、企業の人と組織を含めた様々な経営課題全般、求人に関してのご相談やお問合わせに対応させていただきます。下記のフォームから、またはお電話にてご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。